ある日はね 今度も酔いつぶれて 夜の7時頃から寝てると 夜中にまた 話声で起こされる
今度は 海に行く待ち合わせだかで 大勢の若者たちがたむろしている 話の内容も 艶っぽいものではないだけに こちとら 直動リリーフバルブは 直ぐに飽和点まで達してしまう すると顔つきが 大魔神になって また網戸をあけて仁王立ちと云うパターンになる
それじゃあ あんまりだからと しばらく辛抱していると やがて彼らは 旅立って行ってしまう そう云えば自分も二十歳ごろの頃は 夜中に待ち合わせして 伊豆の下田は白浜によく出かけたものだ カシオペアのサンダ―ライブを聴きながら 夜更けの首都高速を走ったもんですよ 新宿まで サンダ―ライブの4曲目で到達したとかが自慢だった あの頃は若かった お金もあまりなかった でも夢と希望だけは何時も抱いていた
そんなことを考えながら 寝付けずにいると またコツコツとヒールの音が地下付いてくる あっ来た 今度こそ その主に一度はお目にかかって見たいと思いながらも 寝てしまったのだった