しばらくすると、その親子に、幼児プールからやや深さのある子供プールに行こうと誘われる。早也も行きたそうなそぶりで、こっちの顔を見るので、一緒に付いていくことにした。子供プールは、早也の背では、足が立たないのでやはり俺を頼りにすることになる。
しばらく続いた親子冷戦状態にも終止符がうたれほっとする。平井堅お父さん親子としばし、子供プールで遊びながら、会話も少し交わした。
「4才ぐらいかな、去年のうちのこと同じくらいの背だから」と平井堅お父さんが言う
「そうです」と俺
近くで見ると本当に優しそうな目をしたお父さんだった。
ギラギラの太陽は天頂からやや傾きはするものの、その勢力は全然衰える気配もないが、遠くで雷の音が、ゴロゴロと鳴り始めた。