とまあ、金がいるわけだ。プロに成れれば、元を取ることが出来るのだろうか?月給は5万円で後は対戦料だと言うが名もない大会の対局料が、いかほどのものか関係者でないので分からない。コンピューターが昨今強くなり、99%の人間はコンピュータに勝てなくなっているという。つまり、200人足らずのプロのみが、ようやくコンピューターに勝てるのだという。先日もプロ5段が、角落ちでコンピューターに負け話題になった。プロ棋士の将来も暗雲たれ込めるとまでは、言わないにしても必ずしも明るい未来が有るとも言えない。故にプロの棋士になりたいと子供が言っても、親として心境は複雑だ。
せいぜい、コンピューターに負けないくらいの腕を磨いて、人生の楽しみ程度に考えてくれていると気が楽だ。人生を賭けるとなるとちと心配である。まあ、しかし夢を持つのは良いかもしれないとも思う。など考えながら、お母さん連中の話を聞いていた。
さて、予選会場では、対戦相手の抽選が終わると、習志野市長さんの挨拶と実行委員である相徳先生の開会の言葉があり、いよいよ対戦開始となる。駒の並べ方ひとつにも流儀がある。一番ポピュラーなのは、王様(玉は年下か下手…・下手な方が持つ)をまず置き、金、銀と下段から順番に並べていく。そのときに左側が先になる。先手後手は、振り駒で決める。振り駒とは、年上(棋力は関係ない)が自分の歩を4枚とって、賽子を振るようにして将棋盤に落とす。その出た「と」の数で先手、後手が決まる。将棋は先手が有利だという人もいる。俺もそう思う。しかし、必ず先手が勝つという物でもない。