それから十数年この5Sがのそさばり続け、幾多の試練とリストラを経てようやく今回のトヨタ生産方式から導き出された公文式公式改善手段の3S5定をもって完結に到るのであるからして、その紆余曲折の人生は、涙無くしては語れない。
1.2.3と続いていくS路線と別れを告げ、3S5定路線に方向転回をはかれたが、中には、1.2.3とつづくS路線を踏襲し、ついには、10sまでたどり着いた企業があると言うから凄いというか、天晴れと言うしかない。ちなみにそれをここで紹介するとこうなる。整理・整頓・清掃・清潔・躾・しっかり・死ぬまで・し続ける・集団・心理。以上であるかな。実は十は知らないのであるからして、8S以降の3つは適当だ。が、しっかり・死ぬまでの6.7Sは本当だ。いやはや、全くもってどいつもこいつもと言う感じだ。
等と考えを巡らせているうちに、息子が起きてきたので、一緒に皿と汚れ物を洗いに炊事場に行った。戻ってくると、圭三大将はお目覚めだった。あらかた終わった片づけを大将に報告すると、満足そうだった。それからチーズハムトーストの朝食を終えると、早8:30を回り、そろそろ本格的な撤収作業が始まる。
最近のキャンプは設備もゴージャスになりつつあり、設営・撤収作業が困難を極める。大将の言葉を借りると、それだけで疲れてしまい、回りの景色とか雰囲気を楽しむ余裕が無くなる。と言うのも分かるような気がする。そう言えば、せっかく子供を連れては来たが、特に何をして遊んだかと言えば、テントの中で、将棋を指したぐらいだった。最近息子は、将棋にはまっていて、羽生義治が世界で一番の男だと思っているから、それはそれで楽しいのだろう。
だがせっかくキャンプに来たのだから、もう少し普段とは違った、アウトドアライフというのを教えたかった。男として、キャンプに来て、火を起こしたり、テントをはじめとしての設営撤収作業は、黙々とこなす忍耐強さが必要だ。そのことは最低限理解して体験し、学んでほしいとも思うのであるが、果たしてどうだろうか。