先日、用事があって子供と津田沼まで行った。久しぶりに電車に乗ることになった。この時期電車に乗るのは、緊張が走る。駅につくと、いつもは動いているはずのエスカレータが止まっている。これは人が近づいてきたら反応して動き出すのだろうと近づいてみたが、動かない。周りを見ても人はいっぱいいるのに動いていないと言うことは、故障かと思われた。
それにしても登りのエスカレータは動いているから、JRのやつめ、節約しやがったなと頭をよぎる。まあ、下りだしまあいいかと、階段を下りていった。すると、なにやら、駅員が2人ほどいて、車椅子のご婦人に寄り添っている。ちょうどエスカレータから下ろしているところだった。
初めてみたのだが、エスカレータは、鉄板の様なアタッチメントが取り付けられて、車椅子が運搬できるようになっている。おそらくそれの脱着の時に、エスカレータを止めたのであろう。三鷹方面の電車が来て、ドアが開くと、今度は、ドアとホームの隙間に板を敷き車椅子を載せていた。その間ずーっと2人の駅員さんは、車椅子の人に付ききりであった。
津田沼に着くと、既に、駅員さんがまたもや二人来ていて、同じように丁寧に車椅子のご婦人を下ろしていた。おそらくは、新検見川の駅員さんが、鉄道電話で、なん両目の何番目のドアですと連絡を取っていたに違いない。当たり前のことかもしれないけど、私は、この光景に目を奪われてしまった。心温まる思いも湧いた。
最近、このような当たり前のことが出来ないくせに、テクニックに走る輩が多いような気がする。私の工場の現場でも残念ながら、そうゆう輩がいる。当たり前の作業手順を守ること、これが意外と難しい。焦っていると特に出来ない。心に余裕を持っていたいと常々思うが、出来ていない自分も恥ずかしい。と、この駅員さんの普通だけれど優しい行為を見ていて思った。