旅の顛末は、いつも決まってそれぞれの家々に解散となる前に、反省会を開くのだった。仲間の宏一君がバイトしている「すかいらーく」に行くのが常だった。そう頻繁には、レストランになんて行けないが、宏一君の計らいで、行くと必ず3割引いてくれた。今日みたいに、注文時点で端末を入力する在庫管理システムなんてない、古きよき時代だった。宏一くんは、忙しく働きまわりながらも、少し手が空くと、われわれのテーブルに飲み物を補充してくれながら、僕達の話に聞き入っては笑っていた。日焼けした赤い肌がひりひりするのを、気にしながらもわいわいがやがややっているのが、楽しくてしょうがない時代だった。(ジ・エンドです)