しばらく走ると 今度は 京成線の立体交差がある JRに比べるといたってシンプルしかし 仰々しい柵や囲いがない分 牧歌的で長閑ないい雰囲気を醸し出している 旧千葉街道を渡ると国道14号線との間に 鼠色のマンションがあり その先が水道局管理の建物がある サイクリングロード側からは 見えないが 花見川にはこの付近がちょっとした 異空間が広がっているのを前回のカヌー駅伝4回目でアコギーと発見した
マンションのすぐ西側のアウトリガーは そのまま花見川に浸かっている 花見川も川と云うよりも 湾と云う感じで いくつものプレジャーボートや魚船が係留されている カヌーで通った時には 係留されている船の間を散策しながら 湾の中にクーラーボックスがくくりつけられているのを発見 これは形と云いい 陸からのアクセスが閉ざされているから お宝に違いないと アコギーと恐る恐る開いてみると 中には ムツゴロウと云うか ハゼが数匹泳いでいた おおこれは 誰かが育てているのだろうか てんぷらにするとうまいんだよなぁと思いつつ お宝でなかったのを残念に思ったりもした
さて ジョッギングの方に話は戻るが 14号線に続き湾岸道路をくぐると そこから先は 埋立地帯だ おいらが越してきた時は ここから先は海だった 今は景色は 住宅群と公園だ 暫くすると 今度は 京葉線の立体交差付近に来る 左手東側には ちょっとした 公園があり その更に東側には 検見川高校がある その更に東側には外科病院があり 高校時代 そこにスキー場で骨折した友人が入院していた
一度そいつの彼女を連れて見舞いに行ったことがある おいらは行きたくなかったのだが そいつの彼女が どうしても行きたいので 一人では嫌だから 連れて行ってくれとせがまれた 当時 私は 内陸部の北部高校に通っていたので 自転車にそいつの彼女を載せて行く嵌めになった ちょっと小太りの彼女が載ると 自転車の後輪タイヤは つぶれた 吾輩の自転車は 高速仕様にサドルをめいっぱい 上げていたので 後ろに載った彼女が 腰に手を回すと 下腹部がうずいた
見舞いに行くと 友人は眠っており 脇におふくろさんがいた 彼女が友人の彼女であると おふくろさんにばれるといけないので なぜか彼女は 友人ではなく おいらの彼女であるがごとく振る舞いであった それが当時のおいらのプライドを傷つけたのは今ではいい思い出と云えるだろうか
お見舞いの帰りに 友人のおふくろさんが われわれにジュースを持たせてくだすった 近くの公園で そいつの彼女と 戴いたジュースを飲んだ 何を思ったか その彼女が 帰りは自分に 自転車を漕がせてくれと云う えっ と思ったが 帰りも後輪タイヤがつぶれることを思うと おいらが後ろの方が 後輪タイヤには優しいと思われた
試しに 一人で乗らせてみると サドルが高いのでやはり 小太りの彼女には無理があった ベンチに片足を預けて よっこらしょ と載るが ペダルに足が届かなくて 進まない 何回か試みたが とても後ろに人を乗せて前に進むのは無理と思えた
とうとう 最後は植え込みに突っ込み ひっくり返った その拍子に制服のスカートがまくれ上がり パンツが顔を出した おいらは目のやり場に困った
結局帰りも おいらが自転車をこぐことになり 夕暮れ時でライトをつけねばならないから 小太りの彼女プラス ダイナモ分 ペダルを踏む足が重かった ましてや 友人の彼女のパンツを見てしまった罪悪感から より一層ペダルを踏むのは気が重かった